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【2024年おすすめミドルクラスDAP】ソニーWALKMAN NW-ZX707徹底レビュー!

ミドルでも楽しさハイエンド級!SONY NW-ZX707
きのぴぃ

この記事を書いた人(きのぴぃ)
部品メーカー広告宣伝記事・電気系の雑誌や無線雑誌の元ライターをやってました。
以前よりガジェット集めをやっており、本業(電子機器メーカー勤務)の知見を活かしたレビューが得意です。

今回ご紹介するのは、単なる音楽プレイヤーではなく、音楽のよさを最大限に引き出すための究極のアイテムであるのが、ソニーのWALKMANシリーズのミドルクラスであるNW-ZX707だ。

現代のテクノロジーが結集して生まれたこのデバイスは、豊かな音質と先進的な機能で、日常に新たな色を加えることだろう。しかし、その実力は数字やスペックだけでは語り尽くすことができない。
真の価値は、それを手にしたときに感じるものだから…。

この記事では、NW-ZX707が持つ様々な側面を詳細に探り、なぜこれがただの音楽プレイヤーではなく、音楽愛好家にとっての必須アイテムと言えるのかを明らかにしたい。NW-ZX707の全貌を、細部にわたって紹介しよう。

目次

NW-ZX707最速レビュー

ソニー NW-ZX707
総合評価
( 4 )
メリット
  • Android12(Android13にアップグレード可能)搭載。
  • Φ3.5アンバランス出力だけでなく、Φ4.4バランス出力も搭載。
  • サンプル音源が入っている。
  • ケース剛性が強い。
デメリット
  • Android OSを搭載されているものの、一部動かないアプリもある。
  • USB DAC機能が一部プレイヤーでは使えない。
  • LDACを使ったBluetooth送信機能が使えない。
  • 満充電まで約3.5時間(約80%残量まで 約3時間)掛かる。
  • LDAC+WiFiで使っていると、接続が不安定となるトラブルがあるそう。

※LDAC+WiFiで使用中にLDACが音切れするというトラブルがあるらしい。WiFiを使わなければトラブルが起きないと言われているが、おいらの環境では今の所発生していない

イヤホン(ヘッドホン)の違い以外にもLDAC自体周囲の影響を受けやすいようなので、音質優先以外(標準、またはベストエフォート)で聴くようにすればトラブルを回避できるのではないかと思う。

テストに使用したイヤホン:AVIOT TE-Z1-PNK/TE-ZX1-PNK、HUAWEI FreeBuds 5i/Pro2/Pro3
ヘッドホン:AVIOT WA-Z1PNK

NW-ZX707の評判

NW-ZX707の評判はどうなんだろう。巷の評判を、Xから集めてみたので紹介しよう。

※LDAC+WiFiで聞いている際に、繋がりが悪いことがあるらしいが、おいらは今の所ない。

NW-WM1ZM2はNW-ZX707よりもハイグレードのDAPなので、仕方がないところはある。

※「前モデルNW-ZX507よりも持ちやすくて軽い」とのこと。

※実はおいらも、NW-ZX707よりも軽いNW-A300シリーズと比較したクチだったりして…。

※DAPとイヤホンなどにより、鳴りが気に入らないというケースもあり、やはりイコライザーがあると安心な所がある。

NW-ZX707の技術仕様と特徴

内部構造: 力強いパフォーマンスの秘密

フラッグシップモデルの技術を継承しているという、さらなる進化を遂げたハイエンドストリーミングWALKMANだ。これまで培ったフラッグシップの高音質技術を惜しみなく投入し、従来のZXの枠を超えた高音質を実現している。従来のZXの枠を超えるため、色々な観点から改良が加えられている。まずは、改良点を紹介しよう。

筐体

アルミ切削筐体と内部には無酸素銅切削ブロックを採用し、高剛性と低インピーダンス化を両立。剛性に優れたアルミ切削筐体と無酸素銅プレートの組み合わせにより、大幅な低インピーダンス化を実現。無酸素銅切削ブロックは、デジタルグラウンドを強化するのに使われている。
伸びのある透明感とクリアで力強い低域を実現。

さらに、リアパネルの材料を一体型アルミにすることで、高剛性化を実現。低インピーダンス化したことで、より伸びのある透明感を実現。

つまり、音楽を再生しても、ケース自体の剛性が高くなっているので、振動して音に影響を及ぼすことが皆無なのだ。

使用部品

  • さらなる電源強化のために、オーディオブロックの電源部にWM1M2と同じFTCAP3と大元電源に大容量かつ低ESRの固体高分子コンデンサーを用いることにより、表現力の向上と音場の広さ、音の透明感が向上し、クリアで力強い低音域を実現しているという。
  • 目の前で生演奏を聴いているかのようなリアルさと臨場感を追求するため、バランス出力のLCフィルタに使われる大型コイルには、WALKMANシリーズの上位機種であるNW-WM1M2と同じサイズのパーツを採用。
  • 「小型低位相ノイズ水晶発振器」を搭載。低位相ノイズ水晶発振器を44.1kHz系と48kHz系の2個搭載することにより、SN感があり情報量が多い音質を実現。

使用はんだ

微細音の再現力、広がりや定位感を向上させるため、電気部品を基板に付けるためのハンダに金を添加した高音質はんだを使用している。

NW-ZX707は、立ち位置としてはミドルクラスだが、ミドルクラスと言えども一切手抜きをせず、贅を尽くした設計がなされているのだ。

よい音質で聞くためにハイレゾ音源に対応

NW-ZX707ではよい音質で聴けるよう

  • BluetoothはLDAC搭載
  • ハイレゾ対応

…となっている。

ハイレゾ再生では、DSDネイティブ再生(最大11.2MHz)やリニアPCM再生(最大384kHz/32bit)に対応している。有線接続でW.ミュージック再生時のみ有効。
W.ミュージック以外での再生時やワイヤレスリスニング(Bluetooth接続時)には無効となっている。DSDネイティブ再生はバランス接続時のみ対応。アンバランス接続時はリニアPCMへの変換再生となる。

ハイレゾ再生対応の高性能フルデジタルアンプS-Master HXを搭載しているため、アンバランス接続時は50mW+50mW(16Ω)、バランス接続時には230mW+230mW(16Ω)の実用最大出力を実現。今までのデジタルアンプではなかった小音量から大音量までディテールを維持した高音質を実現しているのだ。

「DSDリマスタリングエンジン」を搭載

入力されたすべてのPCM音源を11.2MHz相当のDSD信号に変換する「DSDリマスタリングエンジン」を搭載。ソニー独自のアルゴリズムにより元のデータの情報量を損なわず、すべてのPCM音源を11.2MHz相当のDSD信号に変換できる。ON/OFFが可能なので、好みにより切り替えて使用可能となっている。

DSDネイティブ再生同様、これもW.ミュージック以外での再生時やBluetooth接続時では使用できない。

DSEE Ultimateによりハイレゾ級高音質にアップスケーリング

ロスレス音源にも対応し、44.1kHz/16bitの音源を最大192kHz/32bit相当までアップスケーリング拡張できるという「DSEE Ultimate」機能を搭載している。また、AIアルゴリズムの進化により、CD音質相当音源(44.1kHzおよび48kHz/16bit)のアップスケーリング性能も高めているという。

アップスケールをして、サンプリング周波数を上げても、曲のレコーディング時にカットされてしまうので、元々ないはずの音になることが多く、適当な音になってしまう恐れがある。音に拘る向きにはどうしても敬遠されがち。

AI技術によりアップスケールが進化している。

優れたDSP技術により音質に貢献

アナログレコード特有の音響現象を再現する「バイナルプロセッサー」を搭載している。アナログレコード特有の音響現象をDSP技術により再現することで、デジタル音源をヘッドホンで聞く場合でも振動系の初動感度特性の向上と空間フィードバックを再現した豊かな音の再生を可能にするもの。

「バイナルプロセッサー」は、好みに合わせて「アームレゾナンス」「ターンテーブル」「サーフェイスノイズ」と3種類の効果を最適に組み合わせた「スタンダード」いずれかの効果を選択してON/OFF設定が可能となっている。

また、豊かな低域を実現する「DCフェーズリニアライザー」を搭載。アナログアンプでは位相特性によって低音域が出にくかったりするのだが、DSP演算によってアナログアンプの位相特性を再現している。効果は、カーブの異なる6つのモードから好みに合わせて選択できるようになっている。

これにより、デジタルアンプでありながらアナログアンプに近い、十分な低音感が得られるのだ。とにかく、ソニーのデジタル技術が半端ない製品だ。

DAPでありながらUSBオーディオ機能が豊富

USB AudioとしてUSB DACアンプなどと接続

USB Audioとして、USB DACアンプなどとデジタル接続が可能。非同期方式により、USB転送時に発生するジッターを極小化することで高音質を実現している。また、PCM出力だけでなく、DSD RAWの出力も可能だ。(PCM:最大384kHz/32bit、DSD RAW:最大11.2MHz/1bit)。

USB-DAC機能

PCとウォークマンを接続し、パソコンの音楽をハイレゾで楽しむことができるUSB DAC機能を搭載している。PCM出力だけでなく、DSD RAWの出力にも対応している(PCM:最大384kHz/32bit、DSD RAW:最大11.2MHz/1bit)。

DACとして使えば、ウォークマンの設定でDSEE Ultimateやイコライザーなどの音響処理を適用し、高音質パーツを生かして、バランス接続で音楽を楽しめる。

バランス接続も抜かりなし

バランス&アンバランス出力は上面に付いている

イヤホンのアンバランス接続が多いのだが、場合によっては、クロストークといって、GND端子に接続されたケーブルを通って、左右の音が回り込み、音に影響を及ぼすことがある。それを改善するのが、バランス接続なのだ。

バランス接続に対応したイヤホン・ヘッドホンでは、GND端子に接続されているケーブルをL/Rと独立させており、クロストークに強くなる。しかし、DAPやアンプなどでアンバランス接続になってしまうと、折角、イヤホン・ヘッドホンでバランス接続しても台無しになってしまう。

そこで、ソニーでは拘りぬいて、ヘッドホンプラグ1本でバランス接続でき、接続安定性にも優れたφ4.4mm(JEITA統一規格)のヘッドホンジャック(5極)である日本ディックス製の高性能ヘッドホンジャック「Pentaconn」を採用している。
「Pentaconn」は、1端子2接点構造により接触抵抗の低減を実現。1端子あたり2接点を持つ構造により、通常のφ3.5mmジャックよりも各チャンネルの抵抗値が近く、かつ接触抵抗も低いので、音の解像度・広がり・奥行きを余すところなく表現できるようになる。

しかし、未だにφ3.5mmジャックを使ったアンバランス出力のイヤホン・ヘッドホンも多いことから、φ4.4mmだけでなく、φ3.5mmジャックを搭載している。

まとめ

ソニーのDAPの中では、ミドルクラスである本機。アンバランス接続だけでなく、バランス接続でき、優れたDSPを搭載。PC接続できるので、USB DACとしても使える。

楽しさはまさにハイエンド級と言える逸品だ。スマホ+DACアンプを卒業したい向きにピッタリだろう。NW-ZX707で音楽をもっと楽しんでほしい。

ソニー NW-ZX707
総合評価
( 4 )
メリット
  • Android12(Android13にアップグレード可能)搭載。
  • Φ3.5アンバランス出力だけでなく、Φ4.4バランス出力も搭載。
  • サンプル音源が入っている。
  • ケース剛性が強い。
デメリット
  • Android OSを搭載されているものの、一部動かないアプリもある。
  • USB DAC機能が一部プレイヤーでは使えない。
  • LDACを使ったBluetooth送信機能が使えない。
  • 満充電まで約3.5時間(約80%残量まで 約3時間)掛かる。
  • LDAC+WiFiで使っていると、接続が不安定となるトラブルがあるそう。
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